2015年8月8日土曜日

読書『馬主の一分』マイケル・タバート著


馬主に関する書が少ない中、貴重な馬主本人が記した本。
当然、騎手や調教師とのリアルなやりとりや、人間関係で泥臭く動いている競馬界の実情もわかる。近年では少なくなってきたとはいえ、いわゆる庭先取引のことなど、新規で馬主になる人の苦労がもろもろ記されていたので刺激的でした。
なにより驚くべきは筆者のタバートさんがサラリーマンだということ。
ちょっと調べたらデロイトトーマツでパートナーということで、合点がいきましたが。
個人的に上記のような内容が書かれた箇所はもちろん楽しめたのに加え、馬主の馬券術という章も興味深かった。
例えばWIN5は2〜3レースを1頭に固定し、残りレースを全頭流し。
これはある程度のまとまった資本があることが前提ですが、三連単 にも当てはまることで、単勝一点で勝負するよりも、一着固定で全頭流しのほうが妙味は多いのではないかというのがタバート氏の持論です。
統計的にみたら単勝の方が期待値は高いのでしょうが、レース毎に見極めれれば、そこの溝は埋まっていくのではないでしょうか。
また、今著でも触れられていた「UPRO事件」ですが、以下の記事が参考になります。(『UPRO』はなぜ160億円も勝てたのか?
この記事の結論としては、「倍率に応じて掛け金を変え、全ての組み合わせの馬券を購入」ということらしいです。
部分的には同意です。
ようはお財布事情を勘案して、馬券戦術は変えないといけないということですね。
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