Each day is a little life: every waking and rising a little birth, every fresh morning a little youth, every going to rest and sleep a little death. - Arthur Schopenhauer

2013年12月23日月曜日

ニーナ・マイヤーズの所業


『24』のシーズン1を観終わった人が、もっとも深く驚き、ショックを覚えるのは、まず例外なくニーナの裏切りではないでしょうか。

ぼくもその一人です。
『24』では裏切りが常態化し、誰も信用できない。
視聴者側からみると、ニーナは真っ先に疑われそうな存在です。
製作陣は狡知を利かせ、ストーリーの早い段階で、ニーナに意図的に嫌疑をかけ、それを晴らしておきます。
このワンクッションを置いたことで、シーズンの最終エピソードでのニーナの裏切りはにわかに信じがたかった。

ですが、彼女が突然、セルビア語?を話始めたとき、点と点がつながり始まるのです。

考えてもみれば、ニーナは本来、バウワー夫妻にやっかみを抱いてもおかしくない存在です。
なのに、普通では考え難いほど、親身に、必死に彼らに協力していた。

まあ、こんな個人的な失望を寄せた感想なんてどうだっていいんです。
ニーナに好意を寄せていた僕は、まんまと騙されたことが悔しくてたまらないんです...。笑

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読書『ルールを変える思考法』川上量生著

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ドワンゴ会長・川上量生さんの『ルールを変える思考法』を読みました。
先日、Kindle Paperwhiteを購入し、とりあえずまずなにかをDLしようということで、この本を。
川上さんと面識があるといえば完全に語弊があるのですが、以前「100時間TV」というYoutubeの企画番組をやったときに初回ゲストで来てくださったので、そのときにお目にかかったことがあります。
そのときの動画が、つい2〜3日前に短縮編集されたばかりですので、良かったらどうぞ。(おもしろいですよ〜。ジブリでの見習いプロデューサーの話などが聞けます)



一度でもお会いしたことのある人の、語る言葉はスッと頭に入ってきます。

自身がゲーマー気質であることも鑑みた上で、ゲームから学べることについて繰り返し述べられています。
狭義のコンピュータ・ゲームやテレビ・ゲームに限らず、ゲーム要素は日常に埋め込まれている。
とくに川上さん個人は、ボードゲームといったアナログなゲームから相当影響を受けたと語っています。
僕でいえば、ポーカーや競馬ですかね。
他のプレイヤーを出しぬき、いかに多くのパイを勝ち取るか。
思考を一歩でも先に推し進めていかなければ、他人より頭一つ分抜け出すことは難しい。
日常のなかで、常に意識してゲーミフィケーショナルなフレームワークを持つこと。
川上さんは、こうおっしゃっています。
現実に飽きたらゲームをやって、ゲームに飽きたら"現実のゲーム"で遊ぶ。そんな使い分けができるようになるのが理想ではないでしょうか。
読んでいるあいだ、同じゲームを話題にしているということもあって、日本人唯一のプロゲームプレイヤー・梅原大吾さんを想起しました。

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もちろん二人の集中力の注ぐベクトルは異なるわけですが。

ゲームデザイナーなら必読書ではないでしょうか。
ゲームをデザインする上で、川上さんの豊富な経験から引き出される私見をいくつも述べられているのですが、一番本質を衝く言葉として印象に残ったのは、
人の感情を動かすのは「わかりそうで、わからないもの」
そのほかにも「超会議」の舞台裏やドワンゴにおける数々の突飛な新戦略、そのあたりにも触れられています。
ドワンゴといえば、最近発表された新卒採用の方法が話題になってましたね。
新卒入社試験の受験料制度導入について | ドワンゴ」 

あとゲーム論とは関係のないところで、人間論というか、これからの世界といった大きな話になったときに川上さんの思考の鋭利さがかいま見える独特の論がありました。
このままネット社会が高度化していくと、人間はミトコンドリア化していくのではないかということ。
まあ、一番よく聞くところでは、エレベーターとかエスカレーターが社会で当たり前のものになると、人間の運動能力が低下していくということ。
これをネットの誕生・発展に紐付けて考えると、よく分かります。
「集合知」としてのいまの社会全体のクロック数は速くなったといっても、パーツである個々の人間のCPUとしての性能は落ちているように見えます。

2013年12月22日日曜日

本を読むということは、"ヴィークル"に乗り込み、旅にでるということ


ジブンはたしかにココにいるのに、「心ここに在らず」というふうな感覚を覚えることがある。
思考が遥か彼方へ飛翔していく。
そんな本に出会えたとき、言い表しがたい"幸福感"を覚える。

本を読み始め、気がついた時には、夜が明けている。
本の世界に忘我没入し、思考が縦横無尽に駆け巡る。
本のページを開き始めると同時に、ヴィークル(vehicle=輸送手段)に乗り込み、物理的境界とは別次元で、旅路を進めていく感覚。

どんな景色が待ち受けているか、
跳梁する期待感を押し殺しながら、また次のページを捲っていく。

2013 有馬記念「これが競馬だ」


馬券はとれませんでしたが、未だ興奮冷めやりません。
あまりにも強すぎて、ゴールドシップを完全に子供扱い。
実況の最後の「これが競馬だ!」が的を射すぎています...。

とりわけ有馬記念は1番人気のラストランが、こういう形になることが多いですね。
シンボリクリスエスもまったく同型だったと記憶しています。

2013年12月21日土曜日

読書『マッキンゼー 世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密』ダフ・マクドナルド著


ことのほか最近、花盛りの"マッキンゼー"関連のビジネス書。
南場智子さんの『不格好経営』、戸塚隆将さんの『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』、伊賀泰代さんの『採用基準』など枚挙に暇がありません。

こうした、ビジネス書を賑わせている「マッキンゼー本」は2つの種類に大別できると思います。
①分析の仕方やプレゼンの方法、一流のビジネスマンとして備えておくべきマインドセットなど実践的なスキルを指南したもの
②マッキンゼーはいかなる組織か、内部環境などについて、実際の経験から。(内部者の声)

基本的に上記のどちらかに集約されるのですが、そんな中にあってこのダフ・マクドナルド氏による『マッキンゼー 世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密』は異彩を放っています。
カナダで名の知られたジャーナリストである氏が、外部者としてあらゆる側面から包括的に組織体としての"マッキンゼー"を描き出した本格的な本。

概して、内部の方が書いた本はどうしても好意的な筆致になりがちです。
純然たる秀才たちがしのぎを削る組織。そして、大企業を影から支え、正しき方向へ舵取りを行うブレーンたちというようなイメージ。

マクドナルド氏は批判的な視点から膨大な数の書籍やレポート、インタビューを通じて、包括的なマッキンゼー史を炙り出していきます。
もちろんマッキンゼーが打ち立てたビジネスにおけるパラダイムや、功績にも章を割いて論究していきますが、個人的な所感としてはやはりマッキンゼーの負の部分にメスを入れることに注力したのではないかと思われます。

3大スターの1人と称される大前研一氏

ただ個人的に刮目したというか、興味深く読めた箇所は「大前研一」さんに関する部分が多くの紙面を割いて言及されていたことです。

マッキンゼー史におけるコンサルタントの3大スターとして、トム・ピーターズ、ハーバート・ヘンツラーと並んで、大前さんも挙げられていました。
筆者がアメリカ人であることを勘案すると、客観的に大前さんがグローバルに評価されていることが分かります。

筆者は基本的に時系列にマッキンゼーの歩んだ軌跡をたどり、現在、そしてこれからへと筆致をズラしていくわけですが、60年〜70年代にもっともその影響力を伸大化させていたときのマッキンゼーを象徴する言明を引用します。
マッキンゼーを雇ったクライアントが、彼らにはその価値がなかったと明言することは、ほぼない。ある意味でマッキンゼーは、世界中で最も人気があると言われた20世紀初頭のパリの高級娼婦、"ラ・ベル"・オテロと似たような存在だ。カロリーナ・オテロは客をひどくえり好みし、2012年時点の貨幣に換算して100万ドル以上になる途方もない料金を要求した。客にはモナコ大公アルバート一世やセルビア王などがおり、資力のある者なら誰もが一度は付き合うべきだと広く言われていた。では、一度そうしたら、客は何と言うのだろうか。セックスするために100万ドル払ったとしたら、その金の価値がなかったなどと認めるわけがない。
こういったマッキンゼーに対する見方は今なお健在だと思われます。
ようはマッキンゼーが果たした換算されうる実際の貢献度とはべつに、世界で一流とされるコンサルタント集団をハイヤーしているというその事実だけで一種の満足感を覚えてしまうという構造です。

あるいは、マシュー・シチュワートはもっと踏み込んだ物言いで、こう言います。
戦略のアイデアはミネルヴァのフクロウのように、概して組織に黄昏が訪れたときに飛び立つ。古いことわざにあるように、戦略とは弾薬が切れかけても敵に悟られないようにすべての銃を撃ち続けることだ。一般的に、企業は別の方法でみずからの存在を正当化できないとき戦略に頼り、自分たちがどこへ向かっているかわかっていないときに計画を始める。
こちらも世界で広く膾炙したコンサルティング・ファームへの見方ですが、ようはリストラクチュアリングを円滑に行うための口実としてコンサルタントを雇うということに他なりません。



終始、徹底した批判的な眼差しでマッキンゼーを外在的・内在的にえぐり出していく、マクドナルド氏ですが、《終章 マッキンゼーはこれからも勝ち続けるか》の冒頭【もはや最高の就職先】という項でこう述べています。
マッキンゼーはライバルのどこよりも人に投資しているが、すぐれた人材にとっては単なる通過点になってしまうリスク、つまり若手をより刺激的なキャリアのために訓練するための場所になるおそれがある。
もともと会計事務所からはじまったマッキンゼーを鑑みた上で、最後に引用して締めます。
マーヴィン・バウワーは、マッキンゼーが信頼される地元銀行と同様に見られるようになることを望んでいた。しかし今日のマッキンゼーは、近所にある親しげな銀行よりも、むしろ全国規模あるいは世界規模の金融コングロマリットに似ている。いまやマッキンゼーは古めかしい大企業で、1960年代と1970年代に同社が助言していた巨大企業そっくりだ。そのクライアントが企業でも役員でも、仕事の相手は以前よりずっと大きくなった。コンサルタントが取り組むことになる問題は巨大だ。しかし同時に、いまのマッキンゼーは以前は軽蔑していた官僚機構への対応により多くの時間を費やしており、その外側ではなくより内側に入り込むようになっている。

「戯言」と「箴言」の歩幅


ツイッターを眺めていると、よく感じることがある。
一瞬のうちに肥溜へと廃却されていく、瞬時に忘却される「戯言」と、人びとの共感を集め、リツイートされるなり、ログに貯められるなり、「箴言」と見なされるものは、実は紙一重なのではないかということ。

100時間TVでドワンゴの会長・川上量生さんがいらっしゃったとき、川上さんがジブリの見習いプロデューサーもやっているということで、話はスタジオジブリに及んだ。
ジブリでメインプロデューサーを務めている鈴木敏夫さんの話になった。
そのときに川上さんがおっしゃられていたこと。
鈴木さんの言うことはけっこうデタラメで、もし仮に同じことを他の人が言っていたとしたら、絶対に信じられない。だけど、鈴木さんが言うから言葉に重みがあるし、信じられる。
すごく得心したし、「あー、そういうことだよな」と思ったわけです。
ようは何を言うかよりも、誰がそれを言うか。

訳知り顔で金言めいたことを呟いたとしても、その人の人となり、人格が軽薄なものであれば、言霊は実相を伴わない。
逆に名の通った人の発言のアレコレは、深遠なものとして受け取られる。
とくに普段は言及しないような社会的政治的問題について、アーティストがオピニオンを述べる時、ことさら注目を集めるのは、そういう心理的要因があるのではないかと思うわけです。

2013年12月19日木曜日

『リーガルハイ』と『スペック』にみる法の脆弱性


昨日で『リーガルハイ』のシーズン2も幕切れ。
言うまでもなくシーズン1とのもっとも大きな違いは、メインストーリーとして小雪演じる安藤貴和の"死刑"をめぐる裁判が進行していきながら、エピソード毎のサブストーリーも進行していくという二重構造。
そして昨日の最終回ではいよいよ安藤貴和の裁判に決着が。
岡田将生演じるラブ&ピースが信条の善良な弁護士・羽生晴樹が1話からじつは狡猾に種をまき続けてきていたことが明らかに。
最終回前にはこんなツイートもしていたのですが、 ラストも期待を裏切りませんでした。
羽生が安藤貴和の情状酌量を主張するに至るや、民意も三度反転していく。
このあたり、ウェーバーのカリスマ論などを想起せざるを得なかったわけですが。

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リーガルハイの主題としてあるのは、「法」とどのように対峙していくか、というものがあります。
一番わかり易い設定としては、古美門がただ裁判に勝ち、報酬を得ることだけを追求するのに対し、新垣結衣演じる新米弁護士・黛真知子はあくまでも「真実の解明」を追い求める。シーズン2からは、正義の権化のような羽生が加わり、「法」の脆弱性が次第に明らかにされていく。

真実が二転三転を繰り返し、正義も不正義とコインの裏と表かのように入れ替わっていく。



中身も主題も異なる『スペック』シリーズですが、このドラマでも「法」の不完全性が露見されていきます。

『スペック』では超人的な能力を持った人たちを"スペック・ホルダー"と呼び、その集団とそれを追いかける警視庁公安部公安第五課、通称「未詳」がバトルを繰り広げていくわけですが、法治国家のルールに則っていては歯がまったく立たないということで、超法規的な手段で対抗していきます。

まったく違う主旨のドラマですが、いかに「法」「真実」「正義」といったものが、不全であるか、主観に左右されるか、それを考えるキッカケを与えてくれるという点では一定の共通項が見出だせます。

2013年12月18日水曜日

ドラマ『クロコーチ』とテレビ業界に巣食ういくつかのタブー


もうかれこれ、1年くらいテレビ局でアルバイトさせてもらっています。
動画の簡単な編集、というよりはエンコード作業ですね。
加えて、不定期単発でAD業務のようなことや、番組制作の翻訳なんかも。

まあ、それはさておき
このTBS系ドラマ『クロコーチ』。
はじめから観ていたわけではなく、途中から観始めました。
というのも、テレビ業界の人に強く勧められたからです。

警察物のドラマは幾多もあれど、警察の闇に真正面から切り込んだドラマはかなり稀有といえます。
言うまでもなく、テレビ局と警察は密接な関係にあります。
報道においては、刑事事件の主な情報ソースは警察に依るところが大きいのです。
その意味で、テレビに限らず、マスコミ全般に言える話です。
これを敷衍すると、警察にかぎらず、検察など情報のソースはすぐさまタブーに反転していきます。
情報提供サイドに不利になるような伝え方をすれば、たちまち情報を遮断され、孤立無援に追い込まれる。
つねにテレビ局や新聞社は、こういった無言の圧力下に置かれているといえます。
このような背景を理解していれば、いかに『クロコーチ』が踏み込んだ内容のものであったかを推し量ることができます。

こういったマスコミに巣食うタブーを正面からつまびらかに扱った本として、『噂の真相』元副編集長の川端幹人氏が書いた新書『タブーの正体』があります。

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実体験を織り交ぜながら、次から次へと暴露されるマスコミのタブーの構造。
一読してから、テレビをみると、まったく違った見方になります。(なんとなく、『グラゼニ』を読んでからプロ野球を観る感覚に近いです。景色が違ってみえるという意味で)

今著では、タブーの源泉を3つの軸に集約させて論じられていきます。それはすなわち、
暴力の恐怖―皇室、宗教タブー構造と同和タブーへの過剰反応
権力の恐怖―今も存在する政治家、官僚タブー
経済の恐怖―特定企業や芸能人がタブーとなるメカニズム

3億円事件の犯人とされる有名なモンタージュ写真。劇中では、偽物であることが強調される。


『クロコーチ』では、警察官がバシバシ殺人を犯していきます。
ドラマの主軸はある1つの仮説からなります。
「3億円事件の真犯人は警察内部にいる」そして警察はその事実を隠蔽し、当該事件をきっかけに"桜吹雪会"と呼ばれる機密組織がつくられ、盗まれた3億円を原資に警察官の福利厚生向上、殉職警官の保証金の計上、そこから話は膨らみ、その金を運用し、増大させ、マネーロンダリングに転用したり、クーデターを画策したり...(原作の漫画のストーリーを越えてドラマは描かれていきます)
そんなとこまで...と幾度と思いました。(いかせん『タブーの正体』を読んだ後でしたので)
じっさい聞いたところによると、TBSの方にもかなり外部圧力はかかっていたようです。

8〜9回放送あたりくらいだっと思うのですが、猪瀬知事の借用書問題に関連して、話題になっていた徳洲会。
このtogetterのまとめ「徳洲会はなんであんなにお金持ちなのか? そしてなぜ、医師会に嫌われるのか?は背筋が少し寒くなりましたが、桜吹雪会を同時に想起してしまいました。

長瀬くんは神奈川県警捜査二課の黒河内警部補を演じてます。劇中、何度も言う決めゼリフ『せいか〜い』が最高ですね。

とまあ、こういうテレビ業界vsタブーという構造的な見方をしても面白いし、純粋に『逃亡者』(これもTBSドラマ)のようにハラハラドキドキのドラマとしても楽しめます。
剛力彩芽は、まあ措くとして、僕は個人的に役者・長瀬智也が好きなので。
わりと僕世代はガッツリI.W.G.P世代なので、長瀬くん好きな人も多いと思います。

そんなわけで、今クールはドラマが粒ぞろいな気がしてます。

2013年12月15日日曜日

【翻訳記事】スタンフォード大卒の才女が、イケてる男に見出す10のこと


私は男が大好きで仕方ないの。彼らの動き方、座り方、そしてキスの仕方も。

男たちがエアギターをやったり、『ウェディング・クラッシャーズ』(註1)のセリフを引用したり、グリルで焼いてくれたり、そして一緒に大騒ぎしているのが大好きなの。

(註1) 『ウェディング・クラッシャーズ』(Wedding Crashers)は、2005年制作のデヴィッド・ドブキン監督のロマンティック・コメディ。(Wikipediaより)

贔屓にしているスポーツチームが負けたときに愚痴ってたり、私たち(女性)にクールな視線を投げかけようとしてたり、犬と戯れているのも好き。カーステレオの音楽に乗りながら軽妙に車を運転して、可愛いらしい女性に釘付けになっていたり、でもなにより彼らが純粋に良き恋人でありたいと望んでいることが愛おしい。彼らが私といかに違うか、そして根底ではいかに同じような生き物であるかを知るのも好きなの。
誤解しないでほしい―私だって腹筋がバキバキに割れた男も好きよ。でも本当のところ、何が良い男の条件をつくるのかを考えたときにパッケージ(外面)はそれほど関係がないっていうこと。
外見以外の面で私がカッコイイと思う男にまつわる10のリストを作ってみたわ。

10 私を抱え上げてくれる
-Lift Me Up

私を抱え上げ、グルグル回ってくれる男。もしくは腕と足を包み込んで、きつく抱きしめてくれる人にはいつだって心奪われる。時と場合にもよるけど、これがもっともセクシーで、快適な、そしてエロティックな体験の一つだと思うの。たとえ付き合っていなかったとしても、私はいつだって幸福感、自由、そしてフェミニンな感覚を感じれるの。
おそらく自分がいかに小さく、か弱い存在であるかを思い知らされる瞬間でもあると思うの。きっとそれは官能的でいて、私たちが自発的になれる体験、もっと言えば一瞬のうちに私たちの身体が一つにつながり合うことを知ることさえできると思うの。もっと簡単に言えば、単純にあなたが私よりも大きいということ。
まあ何にせよ、カッコイイな〜と思うの。

9 ドアを開け、席を譲ってくれる
-Open Doors & Give Up Seats

「私は男性に紳士さを求めるのは古い」って聞くのが大嫌い。今だってあると思うし、魅力的だと思うわ。とくに若い世代には。
何にもまして、このことには自信があるの。ニューヨークの地下鉄では何人もの素敵な紳士(女性も含めて)が高齢者に席を譲ったり、他人のためにドアを開けたり、重いスーツケースを運ぶのを手伝っているのを見かけたことがあるし、私自身もそのような体験があるの。そのような人に私は敬意を払うし、感謝もしてる。
なかには男性がドアを開けるのを嫌う女性もいる。彼女たちは自分でドアも開けられないのかと解釈して、自立心に欠けていると思われたくないんだと思う。
私はそうは思わないわ。私は男の人が重いショッピングバッグを代わりに持ってくれたり、行列で先に行かせてくれたり、ドアを開けてくれたり、荷物を運んでくれたり、そういう心遣いが好きなの。
もちろん、そんなの自分自身でできることなんて分かってる。何度となくそうしたことだってある。だけど誰かが手を貸してくれたときに、私の人生はほんのちょっぴり楽なものになるのよ、本当に。助けてもらって生きてるんだなって、感じるの。とくに都会では多くの人たちが大半の時間をヘッドフォンをして過ごして、周りの人たちに気を払わない、だからこそ他人が自分に気付いてくれているということが嬉しいの。
紳士的な男の人たちが発する「あなたを見ているよ」「あなたが気になる」そういった無言のメッセージに触れて、生きていることを実感することだってあるの。
こんなこともあった。席を譲ったばかりの男性がコチラへ向かって歩いてきたの。彼はとても力強く、いきいきしていて、信頼できそうな男だった。まさしく男の中の男って感じたわ。


8 真夜中にいきなりセックスを始める
-Initiate Middle-of-the-Night Sex

あなたが“アレ”の正しい(ゆ〜っくりと、柔らかに、そしてジェントルに)やり方を知っていれば、それが世界でもっともセクシーなことの一つだということは間違いないと思う。無意識と、意識が芽生える、その中間で“触られている”感覚が好きなのよ。溶け出していくかのような暗がり、眠りに落ちそうな愛撫、夢の延長線上のような状態で、いつあなたが止め、いつ私が始めるのか分からないような状態がたまらないの。
ゆっくりとした時の流れの中で、私がなにもしなくても良いように気を遣いながら私の身体の位置を動かしてくれるのが好き。シチュエーションをガイドしてくれて、優しく、だけどしっかりとコントロールしながら。私はなにも考えずにただ横になって、楽しむだけでいいの。
うん。お願い。何度も何度も。そして日曜日は3回ね。

7 困ったときに助けてくれる
-Deal With Sh*t

私はいくつかの才能があるの。5ヶ国語を話せること。良き書き手であること。繊細に他人に共感を寄せられること。トリビアル・パスート(註2)だって抜群にうまい。タンゴだってプロと遜色がないくらいに踊れるわ。

(註2)Trivial pursuit(トリビアル・パスート)はボードゲームの一種。プレイヤーの一般的知識や文化についてのクイズに答える能力によって勝敗が決まるボードゲームである。(Wikipediaより)

だけどもっと実務的なこと、常識とかそういうことに疎いの。電球だって辛うじて換えられるくらいだし、言うまでもなく家電の修理なんてお手上げよ。

だけど私の男のルームメイトならできるの。白状するわ、それがセクシーなのよ。ある日、家に帰ると何ヶ月も(本当に何ヶ月もの間なの!)切れていた電球が取り換えられてたの。どうやったのか彼に尋ねると、返ってきたのは「ワ~、ワ~、ワ〜」というチャーリー・ブラウンのお母さんのようなことだけ。別に気にしなかった。私が気にしたのは、リビングにあるモノ見えるってことだけ。

「やるからさ、信じてよ」っていうのは決まり文句っていうのは分かるわ。だけど、なんでかは分からないけど男性がまったく特異なものっていうことにも深い満足感を覚えてしまうの。彼らが得意でないことを私が事も無げに成し遂げるのも好きだけど、彼らが何の努力もなしにラクラクとこなせることを、私は理解することさえできないこともまた好きなの。私を褒めてくれることを褒めてあげる。困ったときに助けてくれるから、私はリラックスしていられる。

とってもカッコイイわ。

6 私が取り乱していても、冷静沈着
-Be Super Solid While I’m Freaking Out

私がなにかにひどく取り乱しているときに、(それが正当かはひとまず置いて)私はすぐには冷静にはなれない。指図も受けたくないし、アドバイスもいらない、そして「落ち着け」だなんて絶対に誰にも言われたくない。
ただ側にいてほしいだけなの。
そうよ、私は暴走機関車に乗ってる。誰にも停止してほしくないし(どっちみちそんなことできっこないけど)、私がそれに乗っている間、ただ横に一緒に居てほしいだけなの。孤独でないことだけ分かればそれでいいのよ。
だから、静かに話を聞いてくれて、それほど深刻に考えすぎずに、冷静にいてくれるのが信じられないくらいカッコイイの。彼のその堅実さがカッコよくて、彼の存在がカッコよくて、彼の自然な立ち振舞がカッコイイの。私が取り乱しているいるのを見て、一緒に不安を覚えるんじゃなくて、私のそんな様子をみて楽しんじゃうくらいの人はとってもとってもカッコイイ。
いずれにせよこの手の男は例外だと思う。
だけどカッコイイの。

5 子供と遊ぶ
-Play With Kids


純粋に子供と楽しみながら遊んでいる男性は魅力的に映るの。ただたんに女性の印象を良くしようとして偽ってるのは最低よ―もちろんそれが明らかになってときには印象は地に落ちるわ(男性のみなさん。覚えていて、私たちは生物学的に偽っていればすぐに分かるのよ)じっさいに子供を心の底から愛している男性というのはカッコイイの。そういう男性を見分けるのはきっと原始的かつ基本的で、動物的な勘かもしれないけど、そんなのいいわ。「あら、まあ。見てみなさいよ、子供とあんなに楽しそうにしてる」みたいな甘い瞬間なんかじゃなくて、理屈を抜きにして、惹かれるの。(文字通り、鼓動が早くなるのを感じるの)あなたと一緒に子供を作りたいというよりも、子供たちをあなたと一緒にいさせたいと思うの。

(な〜んてね、冗談よ)

4 感情の起伏を受け止めてくれる
-Accept Emotions

この前、男友達に「向かってる」って電話してたとき、私のテンションがあまり高くなかったの。少し悲しくて、苛立ってた。それで言ったの「初めから断っておくね。今日はあんまり楽しめないかも。だけど、テンションあがるように頑張るから」 
そしたら、彼はなんて言ったと思う? 
「そうなれば最高だね。そうじゃなくても最高だよ。何で落ち込んでるのか分からないけど、とりあえず、おいでよ」 
受け入れられている感じがして、泣き始めちゃったわ。大丈夫だって分かってたし、もし大丈夫じゃなくてもそれで私が責められたりすることもないって分かってた。私は真実を話すことができたし、そこに彼はいてくれた。 
私を面倒だなんて微塵も思ってなかったの。 

男性が女性のもしくは自身の起伏に反抗するのをみると、私は不快になるし落ち込みさえするわ。胃袋がムカムカして、耐えられなくなるの。私の経験からして、多くの男性(多くの人、だけどとりわけ男の人)は恐怖、怒り、悲しみといった感情の揺らぎを前にすると脅威を感じてるみたいなの。直ちにそうした不安をなだめ、取り除こうとする。彼らからすれば、女性がアンハッピーだというのが耐えられないんだと思うの。彼らにも責任が及ぶのではないかと危惧しているのよ。 

一方、あらゆる面から私を受け止めてくれる人もいる、何も楽なものだけでなくてね。彼は感情との過ごし方を学んでいるの―ただ共にするということ。それを払いのけたり、何かに変える必要性がないことも知ってるの。彼はただ受け止め、純粋に知りたがるの。

彼と一緒にいるとき、私は深い安寧を覚えるの。私のすべてをさらけ出しても、彼がすべてを受け入れてくれることが分かるの。彼が私をどう思うかなんて気にせず、私自身でいれるの。
彼が私を知ろうとすればするほど、私も彼を知りたくなるの。

聖書にもそう書いてあったわ。

3 友達を大切にする
-Care About His Friends

前の彼氏とは徐々に恋に落ちていったの。はじめはある夜のことだった。彼がおじいさんを失くしたばかりの親友に電話をかけている間、私は彼のトラックの荷台に腰掛けてた。彼は熱心に耳を傾け、ときおり相槌を打ちながら、他の家族のことも気にかけながら、彼もおじいさんに世話になったことを伝え、すぐに電話を切ったの。
ほんのわずかの間だったけど、本当に心のこもった会話だったの。彼が心から友人を気にかけていることが手に取るように分かったの。だけどそれは私が自分の女友達に対する気持ちとは全く違うものだったの―自分が少し恥ずかしく思えた。
電話のあと、私がすごく甘えたから彼はひどく驚いたと思う。一瞬の間に、いや一瞬もなかったかもしれない、私はトラックの後ろで彼に襲いかかったわ。


2 信条を隠さない
-Show His Backbone

もしあなたが男なら、私に弱さを隠さないでほしいの。姪へのプレゼントのぬいぐるみをパンダにするか、クジラにするか、とっても悩んでいる男性が可愛くて仕方ない。過去の辛い思い出を話してくれること、今日のプレゼンテーションがうまく行かなかったこと、私にくれたネックレスをどれだけ私に気に入ってもらいたいかを白状してくれることを、正直に語ってくれるのは楽しみでもあるの。

私はそういう瞬間を大切にするわ。

それから、頑固な男も嫌いじゃないわ。筋の通らない敵意は好きじゃないけど、彼自身の明確な境界を持ってスイッチの切替が出来る人は嫌いじゃないの。自分の代わりに週末に働ける人を見つけてほしいと上司に堂々と言える人はカッコイイわ。チーム内にいる怠け者を断固として許さない態度や、静かな口ぶりで断固として弟に車を貸すことを拒む男も。(前回貸したときに、飲酒運転をしでかしたから)私に対してさえそうあってほしいの。彼の中で、「NO!」という反抗の炎が灯るのを見るのが好きなの。

じっさいのところ、彼の「NO!」は私の「YES!」なのよ。

Yes、Yes、Yessss。

1 話を聞いてくれる
-Listen

カッコイイ男性はいつだって私に耳を傾けてくれる―私の全てに。彼のすべてと一緒に。

まったく聞いてくれない男性もいる。彼らはほんとにそうなの。自分のことばっかり延々と話してるの、なんども流れてうんざりするCMみたいにね。私がうんざりしているのに気づくと、何があったんだろうってソワソワし始めるの。こういう奴らが「ウザイ奴ら」の典型よね。

ほかの男はというと、のめり込むかのように私の話に耳を寄せるの。私の話を聞くことに集中するあまり、自分自身を見失ってるの。どういうことかというと、いかに自分が話を聞いているかを分かってほしいだけなのよ。まあこういう連中は、典型的な「良い奴ら」と言えるかもね。

いずれにせよ、どちらもイケてないわよね。

こういう男もいるの。彼自身のコアをしっかり維持しながらも、私のためのスペースも空けてくれている。

この手の男は一緒にいてくれるだけで、素の私を引き出してくれるの。彼は次に何を言うべきか、私が彼を好きかどうか、どうやって私を泣き止ませるか、次に何をすればいいかなんて考えてないの。彼はただ私を見つめ、話に耳を傾け、私のペースに合わせてくれる。彼は時を無理やりコントロールしようとせず、流れに反抗しないの。こうやってシチュエーションをリードしてくれて、私は何も心配しなくてもいい。すごく心地がいいのよ。

こういう男は私が何を言っているのか、何を言っていないのかをしっかり聞いてる。ようするに頭だけでなく、心でも聴いてくれているの。心で、感情で、好奇心で、魂を寄せて聞いてくれるの。タイミングよく質問もしてくれる。だって彼は単純により深く私を理解しようとしてるから。どこかへ連れ出そうだなんて考えずにね。彼は全身全霊で、私のすべてに耳を傾けてくれるの。

彼と一緒にいるとき、私はすごくリラックスできるの。もっと余裕を持って、流れに身を任せられるの。自己を意識することなく、自分を自然に表現できる。
敏感にならずに、感情的でいられる。完璧でなくとも、美しくいられる。守られてるって感じれる、見守られてるって、輝いてるのが分かる。
言い換えるなら、自分が女なんだって分かるの。男の人と一緒にいる。
それってすっごくセクシーだと思うのよ。

著者(Author):Melanie Curtin
スタンフォード大コミュニケーション学(学士・修士)


※大筋の本意が伝わればと思い、爆速でザックリとに訳しているので、多分に意訳を含んでいます。誤訳や内容での指摘があればコメントお願いします。なお註釈は、僕が個人的に加えたものであり、Lifehackの原文にはありません。

2013年12月11日水曜日

読書『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編・マクロ編』ティモシー・テイラー著

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

スタンフォード大で学生が選ぶ"年間最優秀講義賞"を受賞したというティモシー・テイラー氏著の経済学入門の本をミクロ編・マクロ編をそれぞれ読みました。
iTunes Uでも見れるんですかね。。

僕も学部時代は国際政治経済学部だったということもあり、ミクロもマクロも必修だったわけですが、懐かしくなって、既知の知識をなぞりながら楽しんで読めました。
ミクロ・マクロの初歩的な考え方を学んでいくわけですが、じっさいの世界経済を題材にするとき、中心となる考察の土台はテイラーの出身国アメリカとなるわけです。

彼自身、債務がたまっていく一方のアメリカ経済を憂慮しながら、ときに解決策を提示しながら、議論を進めていくので読み応えもあります。

ミクロ編で重要なポイントとして挙げられるのは3点。

①市場は、かぎられた資源を分配するための非常によくできたしくみである。生産性アップや技術革新、資源の節約、消費者のニーズの充足といった目的が効果的に実現され、生活水準の向上につながっていく。
②市場のしくみは、うまくいかないときもある。独占や不完全競争、公害に代表される負の外部生、技術の停滞や公共財の不足、貧困、格差、情報の非対称性による弊害、監視とコントロールの難しさなど。
③政府は市場の問題を解決するうえで大事な役割を負っている。しかし、政府も不完全な存在であり、問題をかえって大きくしてしまうことがある。



需要から見たGDPをあらわした
GDP=C(消費)+I(投資)+G(政府支出)+X(輸出)ーM(輸出)
のような初歩の初歩のようなこともかんたんに触れられてはいますが、テイラーの狙いとしてはざっくりと経済の知識を学び、大局観を掴むことだと思います。

個人的におもしろかった箇所としてはマクロ編の<16章 為替相場―通貨高で得をする人、損をする人>の冒頭で引用されていたサンフランシスコ連銀で研究員を務めるケン・カーサの話。

「経済学者を何人か無作為に選んできて、人類にとってもっとも難しい問いは何かと尋ねたら、次の3つの答えが返ってくるだろう」

①人生の意味とは何か
②量子力学と一般相対性理論はどのように結びつくか
③外国為替市場ではいったい何が起こっているか

言うまでもなく、③を経済学者が挙げているところがミソなんですね。

とまあ学問は数あるわけで、それを一つずつ大成しようとしたところで、努努叶うものではない。
だけれども、ときに入り口に入って、遠くを眺める(=初歩をかじる)ことは大事なことなんじゃないかと思うわけです。

2013年12月5日木曜日

【翻訳記事】今、もっとも将来性ある10の大学の学部とは


この記事では、きわめて安定性が高く、高報酬、そしてあなたにとって喜ばしい仕事へつながる10の学部をピックアップしました。これらの3項目は学部を選ぶ上での指標となります。会社を選び、働き、キャリアを形成するにあたり、進学する学部というのはそれらに直結するものです。さらに言えば、学部で学びうること、取れる資格などは明るい未来へとあなたを導いてくれ、歳を取った時に苦労することもなくなるでしょう。

1. 会計学
An accounting degree


会計士といえば、企業のシニアマネージャーやビジネスリーダーが信頼を置く存在です。会社のリーダーやマネージャーは通常、自らで会計業務を行う時間がなく、会計学の学位を持った会計士の専門性に頼るしかありません。ですから会計士の多くは高額な報酬を受け取り、企業のマネージャーやオーナーは彼らを引き止めることに躍起になるのです。

2. マーケティング学
A marketing degree


マーケティング学を修めることで、あなたは現代ビジネスにおける企業の重役たちの一歩先を行けることになるでしょう。大企業に入る時点で、多くの人は少なからずいくらかのビジネスにおける知識を持ち合わせているでしょうが、マーケティング学を修めていれば、大企業の中でもっとも興味深い部署で働くことのできる可能性があります。重役・幹部たちが企業価値の低下に手を焼いている間、あなたは湯船に浸かりながらCMソングでも考えていればいいのです。

3. 経営学
A business administration degree



経営学は一見それほど魅力的な学問ではないかとお思いでしょう。著名人と一緒に働くわけでもなければ、容姿端麗な美男美女と働ける仕事でもありません。ですが、安全性の高い多くの場所で就労機会を得ることができるはずです。基本的に、働きたいと思える会社を自分で選び、その中でさらに自分にあったフィールドを見つけ出せば良いのです。しばしば忘れられがちですが、経営学を修めたスタッフは往々にして、どのような企業にせよ、ビジネスの屋台骨になっているものです。

4. 情報学
An information science degree


情報学を修めた者は、どのようなビジネスにあなたが参与するとしても、あなたを主役へと導いてくれるでしょう。ウェブサイトを構築したり、コンピューター・システムを作ったり、メンテナンスする仕事はきわめて需要の高い仕事です。

5. 機械工学(コンピュータ・エンジニアリング)
A computer engineering degree


現代においては、コンピューターに関するほとんどの資格は歓迎されます。しかし、コンピュータ・エンジニアリングの学位は他の競争者と比して、あなたを頭ひとつ分抜けさせてくれるでしょう。なぜならほとんど全ての中〜大企業が少なくとも一人のエンジニアを必要とするからです。担当する仕事としては、ネットワーク、コンピューター・システム、そしてソフトウェアの構築・メンテナンスが挙げられます。ほとんどの企業では併せて、ソフトウェア・デザインを行えるエンジニアも求めています。いずれにせよこの学位は高い需要の中にあると言えます。

6. 教育学
An education degree


大抵はひとつの教科に特化し、そのあとで必要な資格を満たすことで教師になります。おそらく教師は国内ではもっとも魅力的な仕事とは言えないかもしれません。ただし、需要市場であることに疑いはありません。イギリスの社会学者によれば教育学を修めた者は、10年以内にマネージメントの役職に就くことが他の学位に比べ高いと指摘されています。

7. 刑事司法学
A criminal justice degree


刑事司法を修めてもビジネスの世界ではそれほど活かすことができないかもしれません。ですが、法曹界ではきわめて高報酬の職に就けることでしょう。近年では、自社内に刑事司法を扱う部署を設けている会社もあります―そこでは報酬の高く、とても安定性の高い職があてがわれるはずです。高報酬でありながら、同僚から尊敬を集めることのできる仕事と言えるでしょう。

8. コンピュータ・サイエンス学
A computer science degree


コンピューター・サイエンスの教育(註1)はビジネスを射程に入れたものになっており、この種の学位を修めておけば労働市場の必要用件を楽に満たすことができるでしょう。具体的な仕事としては古いバージョンのソフトウェアをアップデートしたり、新しいソフトウェアを開発することで雇用してくれた会社の効率を向上させることが期待されます。このような職務内容はチャレンジしがいがあります。会社で進行中のプロジェクトの成功に直結し、常に自己のベストを追求していかなくてはならないインスパイリングな仕事と言えるでしょう。言うまでもないことですが、コンピューター・サイエンスの学位を持った者は常にジョブマーケットで必要とされる人材です。企業としても、高い報酬を払うことをいとわないでしょう。専門的な実務経験を積むにつれ、キャリアパスを着実に進み、プロジェクトの指揮をとれるようになるでしょう。

(註1)アメリカではコンピューター・サイエンスの重要性が広く指摘されており、教育の啓蒙活動も活発化してきています。たとえば"What Most School Don't Teach"(多くの学校で教えていないこと)という動画にはマイクロソフトのビル・ゲイツ、ファイスブックのマーク・ザッカーバーグ、ドロップボックスのドリュー・ヒューストン、さらにはブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムなどがコーディングを学ぶことについて熱弁をふるっています。僕の友達がトランスレートした大阪弁ver.もあるので、ぜひ一度ご覧になってみてください。

9. ジャーナリズム学
A journalism degree


おそらくジャーナリズムの学位(註2)を修得したものは、大企業で勤めることは難しいかもしれません。ですが、確実に大規模にせよ小規模にせよ情報を提供する会社への就職口は広いと言えます(実際、あなたが考える以上に求人は多いのです)。ジャーナリズムの学位は便利なものです。というのも、要領さえ良ければ契約を獲得したり、フリーランスでノマドに仕事できるのです。多くのジャーナリストは定年を越えて仕事を続けます。単純に衰えることがないからです。

(註2)日本でジャーナリズムの学位を取ろうと思った場合、筆頭に挙げられるのはおそらく早稲田院の政治学研究科のジャーナリズム・コースではないでしょうか。何年前に慶應の法学研究科にも設置されてました。
世界的な走りとしてはやはりコロンビア大学のジャーナリズム・スクールだと思われます。

10. ファイナンス学
A finance degree


皮肉なことですが、グローバル規模の経済不況の後、ファイナンスの学位の価値は上がりました。(これは正しいことと断っておきますが)人びとは金融機関を財政危機を引き起こした当事者として糾弾しましたが、人々がより融資やお金そのものに用心深くなったことでファイナンスの学位の価値は上がることとなりました。企業はしっかりファイナンス学部・学科で教育を受け、十分な専門知識を備えた従業員を慎重に選ぶようになりました。自社や顧客のお金を、簡単に失くすことができなくなったからです。ということもあり、ファイナンスはきわめて高価値な学位といえるでしょう―少なくとも近い将来においては。


著者(Author):Emily Lucas
(元記事:10 Most Useful College Degrees In 2013 - Lifehack)

※大筋の本意が伝わればと思い、爆速でザックリとに訳しているので、多分に意訳を含んでいます。誤訳や内容での指摘があればコメントお願いします。
なお註釈は、僕が個人的に加えたものであり、Lifehackの原文にはありません。