電車移動用に伊坂幸太郎の文庫本『ジャイロスコープ』を読む。
彼の長編はかなり読んでいるけど、短編をまとまって読むのはあまりないので新鮮。
リズムよく伏線が回収されていくお得意のスタイルは短編でこそ真骨頂を発揮するのではないか。
そしてなにより見事なのは、作品横断的にプロットが絡み合い、登場人物たちが交錯していくストーリー。
巻頭にある「ジャイロスコープ【gyroscope】」の定義の最後、
回転するコマを三つの輪で支え、自由に向きを変えられるようにした装置。応用により、物体のずれや揺れを防ぐ。また、外力を加えるとコマ独特の意外な振る舞いをすることから、転じて、輪を同じにしながら各々が驚きと意外性に満ちた個性豊かな短編小説集を指す。
いやはや、小説の醍醐味を全面に感じますね。
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