Each day is a little life: every waking and rising a little birth, every fresh morning a little youth, every going to rest and sleep a little death. - Arthur Schopenhauer

2012年9月25日火曜日

映画『最強のふたり』


最強のふたり』公開終了間際に滑りこみで観れて本当に良かったです。

主人公はフランスの大富豪とバロテッリにも似た低所得者層出身の黒人青年。
簡単なあらすじを概説しておくと、この大富豪は障害者で首以下が麻痺しており、自分で生活することができず、ヘルパーの助けが必要なんですね。
失業者保険を貪り続けてきた黒人青年ドリスは豪邸でヘルパーとして働くことになります。

なぜ大富豪が経歴がしっかりした他のヘルパー候補者でなく、ドリスを選んだか。
ドリスが彼を特別視せず、障害者をアンタッチャブルとみなさないで、至極普通に接したからです。

これまで穏やかで静かな日々を送っていた富豪フィリップの日常は一変します。

数カ月前に『パリ20区、ぼくたちのクラス』というフランス映画をみてフランスの移民国家としての問題点や教育の状況などについて多少の背景知識があったので、この映画でもそういった国内状況の一端が伺えるシーンがありました。
階層ごとに分断された国。各シーンで目についたのは、例えばレストランやカフェ。ドリス以外の客に黒人が見当たらなかったことはその一例です。

サントラもすごくよかった。

たった一人のひととの出会いで、どれだけ人の人生は簡単に変わるのか。それも劇的なまでに。

映画を観終わって、友達が口々に漏らしていたのはタイトル。
しっくりこないという。ぼくも同意なんですが、ただ代替案が思い浮かばない。おそらく制作サイドも苦慮した上での翻訳だったんでしょう。

今年みた映画では二番目に面白かったです、個人的に。
暫定一位は『おおかみこども』かなあ。

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