Each day is a little life: every waking and rising a little birth, every fresh morning a little youth, every going to rest and sleep a little death. - Arthur Schopenhauer

2013年2月15日金曜日

映画『桐島、部活やめるってよ』吉田大八監督作


賛否両論分かれているそうですが、なんとなく映画評論家の中では相対的に高評価だったそうです。
アックスオン配給ですね。

PRにも「全シーン全カットを見逃すな!全登場人物、全時間がラストに繋がる!」とあるように、バレーボール部、映画部、バドミントン部、吹奏楽部、帰宅部などそれぞれの部活に属す登場人物たちがそれぞれの生活圏のなかで高校生活を送りつつも、それらひとつひとつのコミュニティはやはり大きな公共圏の中にあるわけで、必然的に交じりあって行く。

バラバラに分散したはずの部活や登場人物。
その結節点(node)にいるのが今作最重要人物の「桐島」くん。
しかし、彼は全編通して一度もその姿をみせることはありません。
これがどうゆうことなのかは、ぜひご覧になってみてください。

既述したように、それぞれの部活で日々繰り返される日常が、それぞれ同時進行していき、ラストで一気に収斂する。

この映画を一言であえて要約するなら「高校生活のあれこれ」ということになるんでしょうか。
それぞれがそれぞれの世界に生きていて、たとえば「部活」という枠組みの中で己の限界を思い知らさせたり、上には上がいることを痛感させられたり。
神木隆之介演じる映画部部長の前田が
それでも俺達はこの世界で生きて行かなければならないのだから。
というのは、そんな想いが詰まっていると思います。 

最近、飛ぶ鳥を落とす勢いの橋本愛も(今年、既に映画出演3本決まっているそうです)、今作で飛躍したような。
さよならドビュッシー』も気になります。



完全主観採点:★★★☆☆

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