アプリムとは学生のマーケティング・コンテストのことで、たしか赤羽さんは審査委員長だったような。
タイトルの「ゼロ秒思考」とは物事を"深く"考えないことを指す。
つまり沈思黙考とはまったく逆のベクトルから思考をするということ。
反射的に思考を回転させていく。
そのために本著の大部分を割いて提唱されているのが、毎日A4の紙に10分程度の時間を設け、自分の頭に浮かぶトピックについて深く考えることなく、素早く言語化していく作業。
これを繰り返すことで、思考が研ぎ澄まされ、文字通り"ゼロ秒"で思考処理していけるという。
その意味で外山滋比古さんの『思考の整理学』に代表されるようないわゆる思考術本ではないかもしれない。
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具体的なメソッドはひとまず措いといて、僕も能動的に言語化・文章化(output)する作業が思考をアジャイルにしていくのには不可避だという考えをもっている。
雲散した思考の断片やアイディアの束をとらえ、言語化する環境は今ほど整理されていないのではないかと思う。
ブログはまさにそのプラットフォームに最適で、こうしてぼくも読書ログや断想のメモに使っている。それを公開することで、文章の向こうに読者を想定し、なるべく独善的なモノローグにならないように気を配る。
村上春樹さんが常々「自分はモノを書きながら、考えをすすめていく」というように、言葉を吐き出し、文章に落としこんでいくことで「ああ、こういう風に自分は考えていたのか」という自身の思考回路の配列を発見することもある。
いちおうぼくの中でもザックリとしたアウトプットの場のカテゴライズがあって、一番即応的に吐き出す場としてはTwitter。気になったフィードやちょっとした呟きなどを吐き出す。ブログで拾い出すときはTwilogで検索。
パーソナルなものならLINEのグループやPathに。
英語のログや気になった動画はTumblrに投げる。
節目節目の報告や特に重要だと思った情報はFacebookでシェアする。
その他のシェアするには値しないけれどもストックしておきたい情報や自分の規範となるような心得はスタック分けしたEvernoteで保存。仕事関係などファイルの類はもちろんDropboxに。
とまあほとんどハードで保存することはなくなっていて、本著の提言とまったく逆行しているのですが。
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