Each day is a little life: every waking and rising a little birth, every fresh morning a little youth, every going to rest and sleep a little death. - Arthur Schopenhauer
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2015年2月8日日曜日

『Back to the Future』PartⅠ〜Ⅲを観て―テクノロジーの自己充足と不可視性


2015年、そう今年が『BACK TO THE FUTURE PART2』で設定されていた、まさにその未来ということで小さい頃に観て以来、Huluで全パート一気に鑑賞。

なによりも驚いたのは、エンターテイメントとしての色褪せてなさ。
僕が生まれるよりも前に作られた作品なのに、いま見ても純粋に楽しめる。

PART1はメインのPART2の序章みたいなもので、PART3は若干取ってつけたような印象もある。

たしかに目に見える部分で(宙を浮かぶホバーボードなど)未来として描かれていた街並みにはなっていませんが、見えない部分では予想だにしなかった技術が次からつぎへと生活を一変させていきましたよね。

スマートグリッド、IoT、そもそもiPhoneなど。

あ、でも噂によればNIKEの自動靴紐締めスニーカーが実現するらしいんですよね!(「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の自動靴ひも締めスニーカーをNIKEが2015年中に本当に完成させて発売することに

そもそもテクノロジーって“自己達成予言”の最たるものというか、思いついた時点で8割方完成したみたいなもんで、あとは実現に技術が追いつくのを待つだけみたいなところですもんね。

2015年1月19日月曜日

ダイバージェント(異端者)の行き着くところ


戦争の後の荒廃した世界を描いた作品『ダイバージェント』(原題:Divergent)
そこでは秩序を保つため、成人した男女は、適性テストの後、5つの派閥(factions)に属し、人生を過ごすことになる。:無欲(Abnegation)、勇敢(Dauntless)、平和(Amity)、高潔(Candor)、博学(Erudite)。

主人公のベアトリスは無欲の家に生まれる。
普通、所属する派閥は適性テストの結果を踏襲することになり、その結果も生まれた家の派閥通りになるのが通例であった。
ところがベアトリスに下された結果は、どこの派閥にも適正を示さない、極めてレアな異端者(divergent)だった。

秩序を保つため、異端者は徹底的に追われ、消されることとなる。
結果的に彼女は身分を隠しつつ、勇敢の途を選ぶが、そこから博学が仕掛けるクーデターとの闘いが始まる。

世界観やプロットの設定までは良かったのだけれど、あまりにもオチが脆弱すぎて、残念...。

一見、珍しいように思える世界設定もじつはいま生きている世界とそんなに変わらないんですよね。
派閥というのも、職業や階層というふうに読み替えることもできるでしょうし、たとえば高学歴高収入の家に生まれれば、子供もそうなる蓋然性が高くなるというのは、まさしくこの作品で描かれている、無欲の家に生まれれば、その生活を所与のものと受け止め、自らも無欲になっていく。
ただ、主人公のベアトリスはそこから“異端者”という烙印を押されながらも、違う道を歩んでいく。

2015年1月18日日曜日

“シンギュラリティ”の後の世界


劇場で見逃していた『トランセンデンス』を鑑賞。
タイトルのトランセンデンス(transendence)=超越とは「シンギュラリティ」(技術的特異点)のこと。
いわゆる人工知能の技術が発達し、コンピューターが人類の知能を超えるといったところ。
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映画では、夫婦共々天才科学者というキャスター夫妻を中心に物語は進んでいく。
とくに主人公のジョニー・デップ演じるウィル・キャスター博士は人工知能の分野の権威とみられ、『WIRED』の表紙を飾るなど、「PINN」計画という政府と共同のプロジェクトの先頭にいた。(そういえばこの前の『WIRED』で量子コンピューター等大々的に取り上げられてましたね)
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ある日、(おそらく研究費の出資者らと思われる人々向け)のプレゼンを終え、(なぜか聴衆の中にイーロン・マスクがいました笑)歩いていると、テロリストに襲撃されます。
一命は取り留めたものの、実は銃弾に放射線が混合されており、余命は一ヶ月弱と宣告される。
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逆説的ですが、ここから人類のトランセンデンスへの途が始まっていきます。
PINN計画で猿の脳をスキャンし、アップロードすることに成功していたため、同じことを死期間近のキャスター博士に秘密裡に施すことになるのです。

キャスター博士は肉体的な死を迎えます。
そして独りでにコンピューターが始動を開始。
インターネットに繋がった時点で、猛烈な勢いで自己学習を推し進め、生前の博士の何万倍ものスピードで研究を加速させていく。

さて、人工知能ものの映画といえば、『her』など昨今かなりされていますが、この作品で一味加えられているのは、それを阻止しようとするテロリストとの攻防、より踏み込んでいえば人類滅亡への黙示録のように悲観的なサイドから描かれているということ。(オチでいうと、必ずしもそういうわけでもないのですが)
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劇中で繰り返されるセリフは
「人は未知のものを恐れる」
というもの。 

最近では人工知能は自然科学分野においてもっともホットな領野でグローバルレベルでその覇権争いが行われています。
その先端にいるのは恐らくGoogleですが、日本でもこの前ドワンゴが人工知能研究所を開設して話題になっていました。
どちらにせよ、人工知能研究が進み、シンギュラリティのティッピングポイントを超えたとき、待ち構える世界はユートピアなのか、ディストピアなのか。
神はサイコロを振らない。のだろうか。

2014年6月3日火曜日

映画『凶悪』白石和彌監督作 13'


映画会社に勤める友人の勧めでiTunesでレンタル鑑賞。

上申書殺人事件」という実話に基づいた社会派サスペンス映画。
日本アカデミー賞最優秀作品賞ノミネートなど、かなり評価が高かった模様。
記者を演じた山田孝之、殺人を次々と犯した死刑囚を演じるピエール瀧、彼を裏で操っていた首謀者"先生"を演じたリリー・フランキー。
キャストが絶妙で、とくにリリー・フランキーのある意味いつもどおりのゆるく軽い感じが「凶悪」に拍車をかける。

「君と僕は足りないものを補い合う車輪のようなものなんだよ」と先生こと木村がやくざ幹部須藤に教唆し、「死体を金に変える」錬金術のごとく偽装保険金殺人を繰り返していく。
それと平行して徹底した証拠隠滅、関係者の口封じも怠らない狡猾さを見せる。
汚れ仕事を散々こなした須藤は結局、逮捕され、死刑判決が下る。

獄中で、自分が木村の掌に乗せられていたことを悟り、憤怒の念が次第に増していく。
とくに許せなかったのは唯一信頼していた舎弟の五十嵐を自らの手で銃殺してしまったことだった。
そこで闇に葬られようとしていた、木村と共謀した余罪を明潮社(実際には新潮社)の記者である藤井(モデルは宮本太一)にリークする。
藤井は会社の意向を無視し、単独で取材を重ね、裏づけを得ていく。

上告中だった須藤は自分の判決に不利をもたらすであろう余罪を吐いてまで、木村を制裁したかった。
劇中の後半では、キリスト教に入信し、習字や短歌などに生きがいを見出していく須藤が描かれる。

記者・藤井が事件にのめり込んでいく中で、池脇千鶴演じる妻の洋子は認知症の義母の介護にまいっていき、徐々に義母に暴力を加えることに罪悪感を覚えなくなっていく。

宗教に帰依してから人が変わった須藤。
温厚な性格が歪んでいき、追い詰められていった洋子。
木村や須藤に相応の償いを追わせようと、徹底的に、ある意味狂気に駆られ奔走する藤井。

環境や運命に翻弄されることで、変わっていく人間の姿、内側から顔を出す「凶悪」。
どことなく浦沢直樹『MONSTER』で描かれる人びとと交差する。

やはりフィクションよりも、実話の方が何倍も怖いものです。
ただエンターテイメント性でいったらやっぱり『アウトレイジ』ということになります。

【完全主観採点】★★★☆☆(3.5)
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2014年5月28日水曜日

映画「インセプション」クリストファー・ノーラン監督作 10'(2回目)


公開時に劇場で観ました。
昨晩、なぜか突然みたくなりiTunes Storeで衝動購入。

一度観て、大筋のストーリーが覚えていました。
そしてエンディングが物議をかもしたことも記憶していました。
なので、エンディングに連なる物語や設定のプロットを見失わないように注意深く鑑賞しました。

結論からいうと、ラストの年老いたサイトー(渡辺謙)との対話シーン、そして離れ離れになっていた子どもたち(フィリッパとジェームス)との再会シーンを現実(第0階層)と捉えるか、未だ夢の中ととらえるかは自由だということです。
おそらくクリストファー・ノーラン監督は意図的に受け手に解釈を委ねるために、ほんとうはどっちなのかを決定づける要素を省いたのではないかと思うのです。
個人的な見解でいうと7:3くらいで現実の方がありえそうだと踏んでいます。(深い考察はここでは避けます。既にそういったサイトがあります⇒映画「インセプション」徹底解説サイト

多階層という設定はユニークでおもしろいのですが、僕も時々考えてしまいます。
現実が夢をみるのではなく、夢の中の自分が見ている夢がじつは僕が現実だと思っているものなのではないかとか、「Avatar」のようなべつの肉体が仮想状態でみているヴィジョン=自分が"現実"と思っている世界、など。
夢とはほんとうに不思議なもので、無限に解釈を与えうるもので、フロイトが真正面から解き明かそうとしたのも頷けます。

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あとよく思うのが、時間軸の最先端にいる自分はすでに死んでいて、(よくいうように死ぬ瞬間にこれまでの過去が一気に走馬灯のごとくフラッシュバックするという)その思い出している場面に"今この瞬間"の自分はいるんじゃないかとか。
これに託つける形で決定論とかデジャブとかも考えると妙に腑に落ちたり。

それとか、(これは「インセプション」のオチとしても考えられるのかもしれないけど)そもそも現実自体が長い夢なんじゃないかということ。
ある日、突然だれかに肩をゆすられて(この映画でいえば"キック"で)目覚める。(「なんて長い夢だったんだろう!」と)

そして、死んだらどうなるのか。
アメリカにいたときに、同居していたメキシコ人のやつと眠れなくて、ひたすら話し込んでいたときに、死生観に話が及びました。(どれだけ話し込んだんや、という感じですが笑)
彼はいわゆる生まれ変わり、輪廻転生的な考え方を採用していたのですが、そのプロセスの考え方が面白かった。
向こう側にうっすらとした光の筋が見える。
そこに向かって歩いて行くと、輝度は増していき、目を開けるのも難しくなっていく。
とにかく、光の中に飛び込むと、そこには新しい人生が待っている。
つまり、光というのは子宮というか膣の内側からみえる外界の光ということで、そこへ向けてあるいていくイメージをすでに持っているというのが面白いなと。

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2014年5月26日月曜日

映画「トレインスポッティング」ダニー・ボイル監督作 96'(3回目)


出世 家族 大型テレビ 洗濯機 車 CDプレイヤー 電動カミソリ 
健康 低コレステロール 医療保険 固定金利の住宅ローン マイホーム 友達 
レジャーウェアにレジャーバッグ ローンで買う高級なスーツとベスト 単なる暇つぶしの日曜大工 ジャンクフードを食いながら見るくだらないクイズ番組
それが”豊かな人生”
だが、俺はゴメンだ 豊かな人生なんか興味ない
理由か? 理由はない ヘロインだけがある。 
高校生のときにはじめて観て、2年前にみて、今回で3回目。
よどみなく、なんとなく毎日が過ぎ去ってしまっているようなときに見返したくなる。
人生は選択であふれている。
次の選択がつぎの選択につながり、選択が立つ場所を決め、選択が人間を形成していく。

主人公のレントン。
揚げ足取りで、狡猾、だけどマヌケなシックボーイ。
根はいいヤツだけれど、周りにいいように使われ、自分を律するだけの自制心はないスパッド。
狂犬。だけどドラッグはやらないベグビー。
善良な青年、だけど失恋をきっかけに堕ちていくトミー。

観客は知らぬまに、キャラクターのだれかに自分を投影している。
だけどそのほとんどは十中八九、レントンだろう。
自分は曲がない、ほかのキャラクターみたいな角もない。
きっとみんなそう思っているだけで、そんなことはない。
ふとしたチョイスの重なりがいまの自分を形成してきた。

さいごのさいごで仲間を裏切るレントン。
一世一代の選択を下した彼が考えていたこととは。
なぜ裏切った? 
本当のところは俺がワルだからだ 
だが変わろうと思う 
これを最後に足を洗ってカタギの暮らしをする楽しみだ。 
あんたと同じ人生さ 
出世、家族、大型テレビ、洗濯機、車、CDプレーヤー、健康、低コレステロール、住宅ローン、マイホーム、おしゃれ、スーツとベスト、日曜大工、クイズ番組、公園の散歩、会社、ゴルフ、洗車、家族でクリスマス、年金、税金控除、平穏に暮らす。 
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そういえばダニー・ボイルの『トランス』を劇場で見過ごしてました...。

2014年5月23日金曜日

映画「レオン」リュック・ベッソン監督作 94'


Huluで完全版を鑑賞。
この映画は登場人物がかなり少ない。
ある意味ではヒットマンであるジャン・レノ演じるレオン、狂気の麻薬取締官スタンスフィールドに一家を惨殺された少女ナタリー・ポートマン演じるマチルダだけ、だと言っても過言ではない。

リュック・ベッソン監督作ということもあり、淀んだ冗長性がいっさい排されたクリスプな世界観。
自身のプロトコル―観賞植物に水をやり、朝にトレーニング、ミルクを二つ買い、銃の手入れをする―に則って淡々と日々を過ごしていく中で、割り振られる仕事(清掃=殺人)を過不足なくこなしていく。
ある意味で平穏な日常に、突如現れる幼女マチルダ。
幼きナタリー・ポートマンが演じる彼女は、幼くありながら妖艶で、利発的。
最愛の弟を失った彼女は、怨恨だけが生きる意味となっていた。
そんな二人の奇妙な生活が続いていくなかで、マチルダは強く生きていく術を学び、レオンは誰かのために生きる希望を人生に見出していく。

ジャン・レノ出演作をみて、なんとなく「WASABI」を思い出したのですが、TSUTAYAとかでレンタルしてるのかなあ...。

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〘完全主観採点〙★★★★☆

2014年5月21日水曜日

なぜか分からないけれど、「猟奇的な彼女」を立て続けにみてしまった


おととい原作、きのうリメイクと、なぜだか立て続けに「猟奇的な彼女」を鑑賞。
韓国映画でいちばん印象的な作品は「私の頭の中の消しゴム」で、けっきょく切ない愛の物語が好きなのかなーって笑
韓国の映画は総じて、シナリオがすごく練られているイメージ。
この作品なんかは、ヒロインがシナリオを書くことを趣味しているだけあって、途中途中で彼女が書いたシナリオの物語を主人公たちが演じるシーンが挟み込まれて、それもまた魅力なのだけれど、やはり物語の最大の魅力は映画のはじまりから、終わりまで伏線が散らばりつつ、エンディングに結実していく過程の描き方がすばらしいこと。
ツッコミどころもありつつなのですが、純粋な気持ちで観れば、純粋に「ああ、いい話だな」って思える展開。
リメイクとはところどころの設定が微妙に異なっていたり、セリフの言い回しが違かったりと、それもまた楽しめるのですが、宿命として原作には勝てない。
それでなぜかエンディングではTaylor Swift "Back to December"が頭のなかで流れて。


原作も観てるし、わざわざリメイクを観る必要もないのですが、たんにヒロインが「24」でジャックの娘(キム・バウワー)として出ていたエリシャ・カスバートだったので笑
「in NY」の方がメッセージが直裁的で、再会の木の下にいた老人が、「運命は神様によって決まってる。だから彼を追うことは運命を曲げること」と運命を信じてやまないジョーダンに「こう考えてみたら」と語るセリフがその全てを物語ってるかと。
運命を曲げるのが―君の運命なんだと。
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2014年4月15日火曜日

映画『アナと雪の女王』クリス・バック、ジェニファー・リー監督作 13'


まさかの電車を反対方向に乗り、必修講義に行きそびれるという大失態。
自暴自棄すぎて『アナ』を鑑賞。

以前は、ディズニー映画は敬遠していました。
ところがアメリカに留学していたときに、いやいや友達に手を引っ張られて観た『塔の上のラプンツェル』(原題:'Tangled')を観てから、苦手意識がなくなり、むしろ好きになりました。
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GUMI国光さんも今日、こんなポストをしていて共感。

なにが良いって、その潔さじゃないですかね。
単なるハッピー・エンディング、たとえば水戸黄門の紋切り型、勧善懲悪「はい、成敗」ではなくて、ハッピーさが突き抜けてると思うんですね。

あとはディズニーで名作とされる作品は(映像美とかは抜きにして)必ずといっていいほど、音楽が素晴らしい。
アラジンの『A Whole New World』や美女と野獣の『Beauty and the Beast』など。
とうぜんアナではイディナ・メンゼルが歌う『Let It Go』。
劇中でこの歌が流れ、女王エルサが自らを解放しながら、雪氷の城を築く場面は圧巻というか、鳥肌が立ちました。

この曲関連でいくつかバズったコンテンツもありましたね。


松たか子さんが歌った日本語ヴァージョンも世界で話題だとか。
吹替も観てみたいですね。
DVDで機会があれば。

【完全主観採点】★★★★☆

2014年3月15日土曜日

映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』マーティン・スコセッシ監督作 14'


上映最終日に飛び込む形で鑑賞。
周囲のレビューを数多く聞いていたこともあり、かなり覚悟していたつもりでしたが、それをゆうに越えるR18指定感とぶっ飛び感。

1000回くらい「ファック」を聞いた気がする。(『アウトレイジ』の「コノヤロー」の何倍も多く...)
そして10回以上はガッツリなセックスシーン。(局部が映ってないだけで、ほとんどAV...)
劇中8割はディカプリオがハイという...。

容姿端麗さを除けば、ホリエモンのライブドア時代の成り上がりとオーバラップするような...。
その意味でいうと、規模感さえ違えど、先進国共通のストーリーであることは間違いなさそう。

上映時間は3時間と長いですが、スコセッシ作品特有のエフェクトが効いててすごく見応えありました。
このクレイジーさはスクリーンで観てこそかと思います。

【完全主観採点】
★★★★☆
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【前回の映画の話題】⇒映画『ジャッジ!』永井聡監督作 14'

2014年1月20日月曜日

映画『ジャッジ!』永井聡監督作 14'


学生時代にインターンしていたこともあったり、友人の多くが従事しているという、何かとゆかりの多い広告業界。
国際広告祭を舞台にした映画『ジャッジ!』をレイトショーで鑑賞。
フェイスブックやツイッターなど周りで何度もなんども見ていたので、「さすがに、見とくか」ということで。

劇中でも、一文字変えるくらいで、ほとんど「電通」と「博報堂」まんま。
クライアントはエースコックだったり、TOYOTAだったりとそのまんま。


というケトル木村さんの感想はじめ、Facebookで購読してる広告クラスタの皆さんの感想が次々と流れてきて、「ふむふむ」と内部関係者の意見を眺めるのがすごく楽しい。

そもそも、わざわざ映画館でみようという気持ちの最後のひと押しになったのは、北川景子が主演だからではなく、澤本さんが脚本を書いたからなのでした。


舞台がサンタモニカということもあって、セリフの多くで英語が出てきて、脚本家からした日本語とのバランスをうまいこと保つのはすごく難しいとは思うのですが、途中、ちょっとシーンが淀んだり、冗長に感じてしまう場面が何度かありましたが、基本的にはテンポよく、ウィットが織り交ぜながら進んでいくのですごく楽しめました。
(映画って、英語できる役設定でも、「うーん」と首をかしげざるをえない人が多いのですが、北川景子さんの英語は言うことなしのピカ一でした)

というより、彼女は年々その魅力が増していると思うのですが、気のせいでしょうか...。

【完全主観採点】★★★☆☆

2014年1月3日金曜日

映画『ゼロ・グラビティ』アルフォンソ・キュアロン 13'


本当は公開直後の年末に観ておきたかったのですが、年を跨いでしまいました。
周りの強い勧めもあって、IMAX 3Dで鑑賞。
もちろん映像美や高品質の3Dもそうなんですが、IMAXは何よりサウンドシステムが素晴らしい。
『ゼロ・グラビティ』にはピッタリのシアター・システムですよね。
この作品はおそらくDVDで観ると、魅力が半減してしまうのではないでしょうか。

細かい内容の話は脇において、僕個人としてこの映画に埋め込まれたメッセージは「生と死」、それも人間個人のようなミクロなスケールではなくて、宇宙という一個の人間にとっては壮大過ぎる空間との対置において、人類ひいては時間・空間の誕生をも描き出そうとしたのではないか。

サンドラ・ブロック演じるライアンが、なんとかソユースに辿り着いたときに、まっさきに宇宙服を脱ぎ捨て、膝を抱え、空中に浮遊します。
あそこは赤ん坊が母親の胎内、羊水の中で静かに呼吸を打ってるメタファーに他ならないのではないでしょうか。
加えて、中国の宇宙ステーション「天宮」から神舟で無事に地球に着水し、沈んだ宇宙船から抜け出し、水面に向かって泳いでいくシーン。それにクロスオーバーする、「カエル」。
これもまた精子、卵子の結合受精、胚胎を暗喩しているのではないか。

本編通して、出てくるキャストはほぼサンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニーの二人のみ。
キャストを最小限に留めることで、どこまでも広がる宇宙空間の御胸に抱かれた人間の微小さを明示している。

すぐに立花隆さんの『宇宙からの帰還』を読み返したくてたまらなくなってしまいました。

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【完全主観採点】★★★★☆

2013年10月22日火曜日

アイスランドという国に魅せられて


アイスランドに1ヶ月滞在した大学1年生の夏。
あれから、もう大学を卒業をして、かれこれ5年くらい経つ。
ときどき、アイスランドの草原、氷河、いくども架かる虹を思い出す。

そもそも"アイスランド"という土地がが心をとらえ始め、心に住み始めたのは、高校1年生のときにSigur Rósにどっぷり浸かり始めたのがキッカケだ。
これほど美しい旋律、景色が頭の中に立ち上る音楽を生み出せる彼らはどんな土地で、どのように育ったのか、自然と音楽の奥にある、彼らのバックグラウンドに興味が惹き付けられていった。


大学入学が無事に決まった春からお金を貯め初めて、夏には無事にアイスランドへ。
一ヶ月の滞在で、大いなる自然に囲まれ、のびやかにゆっくり日々を過ごした。

いつだったか「アイスランドの少年と幸せ」というメモも残していました。
とにもかくにも18歳の夏を過ごしたアイスランドでの1ヶ月は、今でも僕の思索の参照点になっているのです。



今日は、午前中にABC(青山ブックセンター本店)に足を運び、大学時代のゼミの後輩(彼も同様にアイスランドに魅せられたという)が薦めてくれた『BIRD』のアイスランド特集を購入して、六本木ヒルズへ。
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なんとか時間を工面して、東京国際映画祭に足を運びました。


アイスランド映画『馬々と人間たち』("Of Horses and Men")というフィルムを鑑賞するためです。

上映前に一緒に連れ立った友達と、なぜ英題の先頭部に"Of"が付くのかと話し合っていたのですが、鑑賞し終わって合点がいきました。

本映画の主人公ともいえるのが、劇中で草原、岩山を駆け回るアイスランド馬(Icelandic Horse)というアイスランド原産の馬。
日本語版のウィキペディアに項目がなかったので、英語版から翻訳しつつ引用してみます。
アイスランド馬はアイスランド原産の馬である。比較的、馬体は小さく、ときにポニーほどの大きさ。アイスランド馬は長寿で、丈夫である。アイスランドの法律では馬の輸入が禁じられており、輸出したあとの動物が戻ることも禁止されているため、アイスランドにおいては動物の伝染病がほとんどない。典型的な馬の歩き方に加え、独特のギャロップ(早歩き)をする。国際的にも知名度が高く、一定の繁殖数がヨーロッパや北アメリカでも確認される。アイスランドでは現在でも、伝統的な農耕に従事していたり、レジャーや見世物、レースにも用いられる。(Icelandic Horse - Wikipediaより)
劇中では、いきいきとしたその様が見れます。
アイスランドに魅せられ、馬も大好きな自分としてはたまらない作品。


頭の中のサウンドトラックはもちろんthe HIATUSの"Horse Riding"

賛否の分かれそうな作品ではあります。上映時間も1時間少々と、かなりショート。

交互に訪れる人間、そして馬の死。
美しい自然のなかで、営まれる人間と馬々の生活。


文字通り馬の中に入っていく人間。
種が違う二つの生き物が一体となったとき、遺った命はただひとつ。
向こう5年の間に、必ずもういちど足を運びたい。心はずっとあそこに置いてあるような。

2013年10月15日火曜日

『モテキ』映画、ドラマ、マンガ全てをみて


おおくの人が映画をみたことと思います。
長澤まさみ、仲里依紗、麻生久美子、真木よう子という映画ならではの女優陣。
ドラマをみていなかった人も、話題につられるがままに見た人も多いと思います。
(僕は見終わってすぐに、サントラ『モテキ的音楽のススメ』を借りにTSUTAYAに駆け込みました)
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もともと久保ミツロウさん(実は女の人です)原作のマンガ全4巻が土台となって、大根仁監督がメガホンをとってドラマ化。
いい意味でテレ東っぽい映画で、演出も脚本も秀逸。
あくまで原作のストーリーラインにのっとりながらも、ドラマならではのアクセントが加わった仕上がり。いまHuluでみれます。

映画もドラマもすんごい楽しめるのは間違いないのですが、個人的にススメたいのがマンガ全4巻とは別冊の4.5巻。
モテキ(4.5) (イブニングKC)モテキ(4.5)
久保 ミツロウ

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前半部はいつかちゃんに特化した物語が収録されているのですが、後半はファンブックというか久保ミツロウさんの制作秘話のライナーノーツ的なものが収められています。
個人的に目からウロコの話が多かったのが、最後に入っている久保ミツロウさん、ドラマ監督の大根仁さん、そして映画・ドラマで主人公藤本幸世を演じた森山未來の県談。



大根仁監督と森山未來さんが今作以前から知り合いということもあって、キャスト演出を飲みながら二人であーだ、こーだ話し合っていたというのが面白かった。
あとは女神輿のアイディアはもともと電気グルーヴだったというのも、知らなかった。
久保さんが言及してた『宮本から、君へ』気になります。
定本 宮本から君へ 1定本 宮本から君へ 1
新井 英樹

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2013年10月2日水曜日

映画『ゼロ・ダーク・サーティ』キャスリン・ビグロー監督作 12'


監督は『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー。

ビン・ラディンの追い続け、最後は彼を暗殺にまで追いやったCIA職員の女性の執念の物語。
主人公のマヤを演じたのはジェシカ・チャステイン。どこかでみたことあると思いきや『ツリー・オブ・ライフ』ですね。
彼女は高校を卒業して、CIAにリクルートされたといっていましたが、そんなパターンもあるんですね。そもそもCIAってどういう経路で入るんだろう。
そういえば、この前、イスラエルの諜報機関・モサドのHPをなんとなく眺めていたら、普通にリクルーティング・ページがありましたね。
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エシュロンはじめ、21世紀のテクノロジーの最先端技術、切れ者ぞろいの人的リソースを有するCIAでも、世界最大規模のテロリスト集団の首領ビン・ラディンの居場所を特定するのは容易ではない。
彼はプロ中のプロで、何段階もの迂回を経て、連絡員とネットワークを維持し、自らの顔はぜったいに表には出さない。
プロのスパイ技術とCIAの諜報技術のぶつかり合い。最後はマヤの情熱が実を結ぶ。

【完全主観採点】★★★☆☆




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2013年9月26日木曜日

映画『オン・ザ・ロード』ウォルター・サレス監督 12'


有楽町TOHOシネマズシャンテにて鑑賞。

インドに持って行った数少ない本の中の一冊Jack Kerouniacの"On the Road"、その劇場版。
インドで瞑想を終えた後、長い長い列車での移動、索漠とした時間の中、寝台に横たわりながら、読んだ一冊。
この映画も見過ごすわけにはいかなかった。

ジャック・ケルアックの自伝的小説。
ホーボーのごとく西部へと、路上から路上へと流浪を続けるサル・パラダイス。
物語のキーパーソンとなる盟友ディーン。

セックス、ドラッグ、そしてジャズ。
若者たちが日々の饗宴を繰り広げるなかで、刻々と流れていく時間。
マリファナを吸うシーンが繰り返し表象される。
きっと何かを手にするには、何かを知らず知らずに手放しているわけで。
気付いた者から離脱していく。
最後まで父親の幻影に引っ張られながら、虚無から抜け出せなかったディーン。
そんな彼が、作家という志を捨てなかったサルの旅路の果てに描いた物語の主人公となる。

【完全主観採点】★★★☆☆

2013年9月9日月曜日

リーガル・ドラマはなぜかくもこうおもしろいのか


数あるジャンルの中でも訴訟もののドラマ、映画は大好物でついつい見てしまいます。
まあ現実の訴訟よりも脚色され、単純化されているのは否めないですが、だからこそ取っ付き易くのめり込みやすいのでしょう。
とはいえ『それでもボクはやってない』など、いつ自分の身に降りかかるかもしれない事案などは、一度自分を主人公に憑依させることで、擬似的に経験しておくことで、万が一痴漢事件に巻き込まれた時に正しい行動をできる蓋然性は高まりそうです。

べつに話題のテレビドラマや映画などのすべてを追って、時勢をの波から取り残されないようにしているわけではないですが、ある程度、今の世間の趨勢を把握しておくという意味ではそういったコンテンツをうまい具合につまみ食いするというのが僕のやり方です。
たしかに視聴率などの数値は数々の批判がつきまとうように絶対的な指標とは言いがたいものの、やはり相対的には参考になる値です。
視聴率が高いには高いなりの理由がある。他を出し抜きそれなりの数字の叩きだす背景にはバズ要因が必ず伏在している。それで一見してみようとなるわけです。
こういった数値を手がかかりにコンテンツを漁るのも一手法ですが、映画・ドラマ等に限らず、読書でも舞台でもなんでも、その界の自分の嗜好に合ったキュレーターを幾人かフォローしておくのが一番スマートなやり方な気がします。
自分で全方位をフォローするのはいかせん能率が悪いし、必ず"こぼれ"が出てしまう。
RSSリーダー、GunosyAntennaのような感覚を、インフルエンサーに付与する、というより見出す。


という前置きを説明した上で、あくまで世俗的なバラエティやドラマ方面のアンテナ感度がかなり高いのが南海キャンディーズの山ちゃん。
彼がアイドル業界に深い造詣を持っているのは周知ですが、それに限らずジャンルを問わないバラエティ、ドラマ類にも広いアンテナを張り巡らし、面白いと思ったものをすぐにメディアで発言しているので、僕もたまに参考にしてます。
リーガル・ハイ』はラジオで山ちゃんが推していたもので、むしろ『半沢直樹』以上に役者・堺雅人が全面に出ているとオススメしていたので、僕も3日くらいでSPも含めた通常放送を見てしまいました。

『リーガル・ハイ』を観ていて思うのは、弁が立つものが正義というか、周りの群衆を飲み込んでいくということ。時代は常にそうあり続けたのではないかということ。
最近でいえば、大阪市長の橋下徹さん、自民党の小泉進次郎さん。雄弁な語り口の人の周りには人が集まってくる。

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このドラマで主人公・古美門研介を演じる堺雅人も人格は最低でありながらも、マシンガンのように繰り出す理路整然かつ根拠に基づく弁証は見事というほかない。
そして度々、諜報員を雇い法律すれすれの工作活動をしたり、巧みにお金を使ったり、「法」や「裁判」が腹蔵する脆弱性を逆手にとり、無敗神話を築き上げていく。
その法律事務所に新人弁護士として入るのが新垣結衣演じる黛真知子。彼女は生来の真面目な女性で、無垢な正義心の塊、本当の「真理」の探求のため、あえて古美門事務所の門を叩く。
と、まあこのドラマの内容をつらつら述べてても仕方ないのですが、キャッチコピーで「愛も、法も、嘘がすき。」と掲げられているように、古美門に言わせれば、正義に基づく真理などあり得ないということ。


なにも日本だけに特有の問題なのではなく、とくにアメリカではより深刻にそういった脆弱性が表出しているといっていいと思います。
このドラマでもお金を持つものが弱者を握りつぶそうとする描写は幾度となく出てきますが、アメリカでもこの問題は根深く、大企業を相手にしたとき、個人が戦える素地はほぼないのが現状となっています。この辺の話はやはり堤未果さんの『(株)貧困大国アメリカ』に譲ります。

パスカル

力=資本(金)の論理の前に、司法も民主主義も無力ということでしょうか。
怜悧な炯眼に満ちた随想録『パンセ』でパスカルは以下の様なことを述べています。
「正義。力。正しい者に従うのは、正しいことであり、最も強い者に従うのは必然のことである。力のない正義は無力であり、正義のない力は圧制的であるこのようにして人は、正しい者を強くできなかったので、強い者を正しいとしたのである」
身震いします。

『リーガル・ハイ』ではあらゆる争点領域で古美門研介が顔を出し、見事に勝利を収めていきますが、じっさいの弁護士稼業としては、あり得ないことではないかと思います。
普通は得意とする領野が決まっているのが定石ではないかと。
たとえば第9〜10話にかけては村人たちが団結して、環境問題を理由として大企業を訴える訴訟を起こすのですが、これはジュリア・ロバーツ主演の実話に基づく映画『エリン・ブロコビッチ』で描かれていたような内容に近いです。

検察側の視点のドラマの筆頭ではやはりキムタク主演の『HERO』ですかね。
古典としては、僕も大学時代の英語の授業の教材で観た『十二人の怒れる男』が有名どころでしょうか。

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