Each day is a little life: every waking and rising a little birth, every fresh morning a little youth, every going to rest and sleep a little death. - Arthur Schopenhauer

2012年12月12日水曜日

「命」に閉じこめられた「温楽」


箭内さんの有名なタワレコのコピー「No MUSIC, NO LIFE
きっと、音のない世界でぼくらは生きていけないように、言葉を介してでしか伝え合うことができないように、命そのものに埋め込まれたように、音楽と寄り添ってしか生きていくことはできないと思うんです。

「じつに90%を越えるひとが人生における困難から逃れるために音楽を聴く」

宗教改革の旗手マルティン・ルターはいいました
「音楽は、最も美しく最も高貴な神の賜物の一つである」
鳴り響く旋律に、散りばめられた言霊。心で燐光となって、全身を駆け巡る。 

イスラム教の開祖ムハンマドも
「黄金よりも詩の言葉はすばらしいものである」
ひとは伝えたいことを詩や音にのせる。
きっと、路頭に迷うとき、それを受け容れるひとは自分の中にそれを取り込むというよりも、それ自体に同化する。


みんなが酷いと言っていた俺の犬にも同じ音楽、同じレゲエを聴かせていた。可愛そうな犬、俺が酒を呑み、あいつが肝硬変で死んだ。原因は相互浸透というものだろう。あいつは俺の言葉をのみ過ぎた。(セルジュ・ゲンスブール)
 一人でどうしようもなく怖くて、不安になったら、音楽を聴いてみる。頭をからっぽにして。それだけで少しは軽く、楽になれる。

途方もなく茫漠とした時間の地平に溜飲されそうな深い夜には、目を固く閉じてSigur Rósを聴き流せばいい。




流せばいい。ただただ難解で分厚くて硬派な本ばかりを読んでいると、自分を見失ってしまいそうで怖くなる。
ユーモアのかけらもなく、味気のない人間に成り下がっている感覚。
純粋な感情が蝕まれて、手をするすると縫うように放出されていくような。
そんなときは音楽がいつだって繋ぎ留めてくれる、思い出させてくれる。

手招きする暖炉のように。
そんなときには「音楽」はもう、「温楽」として鳴り響いている気がする。

【音楽に関するもの】
・「2012 Oct~Nov Tune List
・「2012 Sep~Oct Music List
・「心地良い音楽40連発
・「ここ半年くらいずっと聞いてた10曲選
・「ぼくの人生を彩ってきた歌そして、言葉

その他、細々としたエントリーは当ブログの右上「コトバのレシピ」のなかの「言葉を振動させる音と響き」というラベルの中に詰め込んであります。

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