本を読みました。
以前から勧められていたこの作品、『君たちはどう生きるか』。戦前、1937年に書かれた古い本です。
ですが、文面は瑞々しくぼくの心に何度も反響しました。
中学生のコペル君。なんでもそつなくこなす優等生で不自由のない暮らしをしています。
コペル君と彼を優しく見守るおじさんを中心に話は進んでいきます。
コペルくんは幼いながらに、社会の森羅万象に鋭い疑問を投げかけていきます。
スーパーの高層から地上を見渡し、地上でうごめく無数の人々をみて、まるで「分子」のようだとつぶやきます。
コペルくんの心に浮かんでくる疑問のひとつひとつに対しておじさんは手紙をしたためます。
コペルくんの将来を強く想う気持ちからこぼれ落ちてくる、おじさんの温かい言葉たち。
現代に生きるぼくらにも示唆に富むものばかりです。
事件が起り、コペルくんは親友たちとの心の約束を奇しくも破ってしまいます。
コペルくんは自分に失望し、床に伏せてしまいます。
悶々とした日々を過ごす中、自分の誠実さに嘘をつかない姿勢に感銘を受けました。
紆余曲折を経ながらも、徐々に大人に近づいていくコペル君。
そんな彼と自分を重ねながら読み進んで行きました。
本の最後にはこうあります。
そこで、最後に、みなさんにおたずねしたいと思います。君たちは、どう生きるか。
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